獣医師による手作り食・自然療法ガイド

カルシウム欠乏症

ペットの手作り食で一番大きな問題となるのがカルシウム不足。犬も猫も人間よりもたくさんのカルシウムを必要としています。カルシウムが不足すると骨がもろくなって骨折しやすくなったり、体内のカルシウム濃度を調節する上皮小体(副甲状腺)や腎臓に負担がかかりやすくなります。

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標準体重1 kgあたりに換算したカルシウムの所要量(成犬を100%で示す)

異常に気付きにくい

カルシウムは骨に貯蔵されており、食事中のカルシウムが不足して血液中のカルシウム濃度が低下しはじめると、動物はまず骨からカルシウムを引き出して血液中のカルシウム濃度を保とうとします。そのため、初期には血液検査では異常が現れません。数ヶ月~数年かけて気づかないまま病気が進行して行き、気づいた時には骨がスカスカ状態ということも。自分のワンちゃんやネコちゃんには1日にどれだけのカルシウムが必要かきちんと知っておきましょう。

対策
  • カルシウムサプリを毎日の食事に加える
  • 週数回、生の牛骨や羊骨、鶏ネックをおやつとして与える
  • カルシウムの吸収を助けるビタミンDを適量与える
  • 定期検診の際に、血中カルシウム・リン濃度を確認する

カルシウムとリン

カルシウムはリンとのバランスを考えて与える必要があります。

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理想的なカルシウム:リン比

1:1 から 1.4:1

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リンよりもカルシウムがやや多めです。主食を肉や魚にし、必要量のカルシウムサプリを加えるとちょうどよいバランスになります。生骨を使う場合は、バランスを考える必要はありません。

必要なカルシウムとビタミンDの量を調べる

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