獣医師による手作り食・自然療法ガイド

米国FDAが豆類を多量使用したペットフードと犬の心疾患の因果関係の調査を開始

米国医薬品局動物医薬品センター(FDA/CVM)が豆類や芋類を多量に含むペットフード犬の拡張型心筋症の因果関係の調査を開始しました。

犬の拡張型心筋症は特定の犬種で起こりやすくなっていますが、それ以外の犬種で拡張型心筋症の診断が増えており、全頭がエンドウ豆、レンティル(レンズ豆)等の豆類や芋類を主成分とし(原料リストの最初の方に記載されている)、「グレインフリー(穀類不使用)」と表示されていたペットフードを数ヶ月〜数年にわたり食べていたそうです。

3例でタウリン欠乏症が疑われていますが、血中タウリン濃度が正常な症例もあり、現在も原因はわかっていないそうです。今後の調査結果を待ちましょう。

豆類やじゃがいもは、心臓の機能に大切なタウリンを含まないだけではなく、レクチンという有害物質を多量に含んでおり、人間ではレクチンが心臓弁に結合して自身の免疫系が弁膜を破壊して弁膜症を起こすことが示唆されています。犬の心臓病でもレクチンが関与している可能性は十分に考えられるでしょう。

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