私たちの手作り食ガイドでは、脂身の多い肉を与える際の注意点として、加熱調理しないことや急に大量に与えないこと併記しています。
これはペットフードから手作り食に切り替える際に、脂肪分の多い食事を突然与えると膵炎を起こすことがあるためです。猫よりも高脂肪食に弱い犬で気をつける必要があり、特に加熱調理した動物性脂肪は、酸化ストレスを与えやすくなっています。
でも長い間手作り食を与えている犬猫では、脂肪分の多い肉や骨髄、鶏皮を与えても、膵炎を起こすことはありません。
この違いはいったいどこから来るのでしょうか。実は膵炎の発症にはインスリン抵抗性つまりメタボリックシンドロームが大きく関わっているのです。
そのため、膵炎の自然療法と食事療法では、膵臓の炎症を抑えると同時に素因となっているインスリン抵抗性を根本から治していく対策を行います。
本ガイドでは「猫の膵炎(三重炎)」「犬の急性膵炎」「犬の慢性膵炎」に分けて解説を行なっています。