愛犬や愛猫のウンチの観察は健康チェックの第一歩。
飼い主さんに便の状態を聞くと「普通だと思います」と答える人がほとんどです。でも話をよく聞くと、実は先細になっていたり、コロコロウンチだったりすることがよくあります。健康なうんちを知って毎日の健康管理に役立てましょう。
目指せ!健康なウンチ
健康なウンチは短い棒状またはバナナ状をしています。いきんだり時間をかけたりせずに1本〜数本がするっと出てきます。持っても形が崩れることなく、トイレ(地面)や肛門周りに跡を残すことがありません。このようなウンチが目標。
コロコロと丸い形をしていたり、1本につながっているけど境界がはっきりとしていて数珠状になっているのは固いウンチです。持ったときにカチカチの感触がしたり、水分が少なく細くなっていることもあります。出てくるまでに時間がかかることもよくあるでしょう。
骨を与えた翌日は固くなりがちです。ウンチを出すのに苦労しているようだったら、骨の量を減らしてあげましょう。
多くは食物繊維で改善します。水をなかなか飲まない子には、スープや水分量の多い食材を取り入れてみて。それでも固い場合は、血虚や陰虚、陽証などの体質的なかたよりがあるため、薬膳や漢方薬、ハーブを取り入れるのがおすすめです。特に猫ちゃんの便秘は放っておくと巨大結腸症を起こすことがあるので食事と体質の改善を積極的に行なっていきましょう。
食物繊維 (プレバイオティクス)プロバイオティクス (善玉菌)ほぼ棒状だけれども先が細くなっているウンチ、トイレや肛門周りに跡が残るウンチはやや柔らかめ。食事があっていないか、ごく軽度の消化・吸収障害や腸炎があるかもしれません。この程度なら乳酸菌や食物繊維の種類を工夫したり、食事からレクチンを除去するだけで正常化します。消化管粘膜を保護してくれるマーシュマロウもおすすめのハーブです。
マーシュマロウさらに柔らかく、持ったときに形が崩れたり、トイレや床にくっきりと跡が残るようなウンチは明らかに異常がある証拠。食事やサプリメントを変更したときにも見られますが、長く続いていたり、頻繁に見られるようなら病院で検査してもらいましょう。アレルギーやストレス、肝炎、寄生虫症などさまざまな原因が考えられます。検査で異常が見つからなければ薬膳や漢方、ハーブで体質を改善していきます。食事内容も見直す必要があるでしょう。ときどき見られる程度の軟便であれば消化管の回復を助け、善玉菌のエサにもなるスリッパリーエルムがおすすめです。
スリッパリーエルム特に原因が見当たらないのに下痢を繰り返す場合も検査が必要です。状態や色、内容物、臭い、回数、そのほかの症状や行動の変化などをメモしておくと診断に役立ちます。
突然の下痢・・・自宅でできることは?形は正常でも、粘液状のものが付着していたり、未消化の食べ物が混ざっている場合は、粘膜が炎症を起こしていたり、消化吸収力が弱っている証拠です。また、血液が混ざっていないか、毛玉や異物が入っていないかも常にチェックする習慣をつけましょう。
臭いも重要なポイントです。健康なうんちはいわゆる”便臭”がありません。芳香性や酸味があるよい香りがすることさえあるでしょう。
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