獣医師による手作り食・自然療法ガイド

ヨウ素

 甲状腺の健康 

ヨウ素は、体温の調節、エネルギー代謝、成長、生殖、筋機能などを司る甲状腺ホルモン(T3・T4)の構成成分です。

「マイクログラム」という微量で働き、安全域も広いため、欠乏症や過剰症が起こることはまれですが、食事で摂取するヨウ素の濃度は甲状腺の機能に影響するため、多すぎず、少なすぎずが重要です。

肉中心の食生活の場合は、ヨウ素が不足するため、サプリや食品で補いましょう。ヨウ素濃度の高い食品を定期的に与えている場合は、サプリは必要ありません。

MEMO

猫では、ヨウ素の摂取量が大きく変わることが甲状腺機能亢進症の原因の一つではないかと疑われています。ペットフードから手作り食に切り替える際は、今までのペットフードに含まれていたヨウ素の量をチェックして、その量を維持するようにしましょう。

猫の甲状腺機能亢進症

給与量の目安(1日分)

体重 5 kg 10 kg 15 kg 20 kg 25 kg
目安 80〜160 µg 140〜270 µg 180〜370 µg 230〜450 µg 280〜540 µg
上限 5200 µg 8800 µg 12000 µg 14800 µg 17500 µg

体重 3 kg 4 kg 5 kg 6 kg 7 kg
目安 15〜70 µg 21〜80 µg 25〜100 µg 30〜110 µg 280〜540 µg

※猫では上限値が設定されていません。
※避妊去勢済み・普通の運動量の場合。給与量は、ライフステージ、運動量などによって変わります。こちらのページから正しい量を確認しましょう。

食品中のヨウ素

食品(100 g 中) ヨウ素(µg)
刻み昆布 230,000
真昆布(素干し) 200,000
ひじき(乾) 45,5000
カットわかめ 8,500
昆布だし 5,400
焼き海苔 2,100
タラ(生) 350
うずら全卵 140
牡蠣(生) 73
アサリ(生) 55
鶏卵黄 50
かつおぶし 45
アジ(骨付き) 41
サンマ刺身 30
カツオ(秋) 25
鶏全卵 17

ヨウ素 ➜ 食品換算