獣医師による手作り食・自然療法ガイド

3. 漢方薬の力を借りる

症状が重く、原因除去や食事療法の効果を待っていられない場合には、漢方薬の力を借りることができます。

まずは症状をチェック!

「寒と熱」「乾燥と湿潤」のどちらの症状が多いかによって使用できる漢方薬を絞り込むことができます。

寒の症状

  • 寒がりである
  • 日の当たる場所を好む
  • 寒い日に元気がなくなる・症状が重くなる
  • 病変部や手足の先が冷たい
  • 怖がり・物音に敏感

熱の症状

  • 暑がりである
  • 涼しいところを好む
  • パンティング
  • 病変部が赤く熱をもっている
  • 暑い日に元気がなくなる・症状が重くなる
  • 短気・攻撃的・不安症
  • 夢をよく見る

乾燥症状

  • 皮膚が乾燥・カサカサ
  • 被毛がパサついている
  • 粉のようなフケ
  • 若白髪が多い
  • 脱毛
  • ウンチが硬く水分が少ない
  • 舌が乾いている

湿潤症状

  • 病変部がジュクジュク
  • 皮膚が脂っぽい
  • 耳や皮膚が臭い
  • 唾液が多い
  • 大きいフケがでる
  • ウンチがゆるい・粘液が付いていることがある
  • 吐いたものが粘っこい
  • 肛門線が詰まりやすい
  • いびきをかく

ねこ

最初は「湿潤 + 寒」→ 後期「湿潤 + 熱」で進行するパターンが多いニャ

「乾燥タイプ」と「湿潤タイプ」に分かれるけど、どっちも「寒」→ 「熱」に進行するタイプが多いんだ

いぬ

おすすめの漢方薬

症状別

  • 四物消風飲
  • 逍遥散
  • 一貫煎
  • 補肝湯
  • 胃苓湯
  • 除湿胃苓湯(寒症状から熱症状への移行期に)
  • 補中益気湯(胃腸の弱りも気になる場合に)
  • 四物消風飲
  • 普済消毒飲
  • 五味消毒飲
  • 当帰飲子
  • 知柏地黄丸(高齢犬の乾燥とかゆみに)
  • 仙方活命飲
  • 三仁湯
  • 四妙散
  • 龍胆二妙散(妊娠中・元気のない動物には使用しない)

目的別

  • 突然始まった早期のかゆみに:消風散
  • 清営湯
  • 黄連解毒湯(重度の細菌感染が認められる場合。軽度の皮膚症状や元気のない動物には使用しない。)
  • 四妙散(ステロイドにより湿潤症状が悪化した場合)
  • 人参養栄湯(ステロイドの長期使用による疲弊・冷え・消化機能の弱りに)
  • 除湿胃苓湯、四妙散、三仁湯または逍遥散(抗生物質の長期使用による消化器症状に)
漢方薬やハーブを使用する前の注意事項 用量・用法・上手な飲ませかた

 

Step 1
原因物質を避ける

まずは原因物質との接触をできる限り減らしましょう。

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Step 2
食事療法

食事やサプリメント、ハーブの力でアレルギーを起こしにくい体を作ります。

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Step 3
漢方薬

症状が重く、ステップ1と2の効果を待っていられない場合には、漢方薬の力を借りることができます。

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Step 4
腸を修復

免疫系全体の70〜80%を担う腸を正常化して再発の防止に役立てましょう。

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番外編
ステロイドや抗生物質はいつ使う?

必要な時には怖がらずに使用。上手に使えば副作用も少なく、長期使用する必要もありません。

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その他
その他の治療方法

アレルギーの治療には他の方法も使用されています。

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